コロナショックから1年が経過して、米国の株価は史上最高値を更新し続けています。
そして、VIXもコロナショック後のベースラインを割り込んできています。
別名「恐怖指数」とも呼ばれるVIX (COBE VOLATILITY INDEX)は、
コロナショック前は概ね10付近をベースラインとして概ね~20の範囲で動いていました。
それがコロナショック後はコロナショック時の大きな上昇が収まった後も元のベースラインには戻らず、
新たに20付近がベースラインになって推移していましたが、ここにきてその低下が顕著になってきています。
もとのベースラインに戻っていくかのような動きになっています。
今後、金利の上昇スペースが穏やかになり、株価も穏やかに上がっていくという、
所謂「適温相場」になっていくのかに、注目しています。
VIXが下げているという事は、
米国株の個別銘柄の株価オプションのプットのプレミアムが下げているということです。
それだけ、株価の下落に備えている(下落を警戒している)投資家がいなくなっているということ。
安心感が広がっているということになりますが、逆に言えば、
投資家が慢心している、油断しているという事でもあります。
ショックへの耐久性のない相場ともいえるでしょう。
「天災は、忘れたころにやってくる」(寺田寅彦)
という有名な金言がありますが、相場の世界では、
「暴落は、忘れたころにやってくる」
ということをいつも心に置いておきたいと思います。