NYのTether裁判に進展でまたUSDTについての不安が広がっています。
この投稿で過去の大きな騒動について、USDTの今後についての雑感をまとめておきました。
第一次危機 2018.10
Tetherのパートナーであったノーブル銀行の売却検討報道がされ、それに乗ずる形でTether内の資産疑惑に対するFUDが巻き起こった騒動。
SNSで「Tetherの資産が数十ドルしかない」という誤った情報が拡散され、一斉にUSDTが投げ売りされました。
→Krakenで一時0.85USDまで売り込まれる
(なぜかこの時期のチャートデータが配信されていません)
第二次危機 2019.4
Tetherが8.5億ドルの資産を失いそれを埋めるためにUSDTを空発行したという疑惑に大してNY州司法長官がBitfinexとTetherを訴えた(進行中)というもの。
→0.99USDまで急落
→他のドルステーブルコインが2~4%の高騰(退避需要)
過去に起きた大きな騒動はこの2つです。
Tether自身のニュース以外にも2018~19はビットコインが暴落する際の退避でUSDTが高騰(2019.12)するなど、元々不安定な時期があったことは覚えておくのがいいでしょう。
発行量の増加、その他のドルステーブルコインへの選択肢が増えた効果があってか2020のコロナショックでの暴落では2018-19よりUSDT価格の変動が小さくなっています。
加えてTetherもUSDTの裏付け資産に100%の米ドルを準備していないことも認めており(Webサイトから文面を削除した)裁判でよほどの悪材料が出ない限りは過去の危機を超えるUSDT価格の変動が起きる可能性は低いように思います。
もし手持ちのUSDTへのヘッジをしたい場合はFTXでUSDT/USDの無期限契約先物のでショートしておくのがいいでしょう。