皆さんお疲れ様です!先週ドル円は150円突破を意識した買いと、いつ来るか分からない為替介入への警戒心と期待からくる売りに挟まれ、150円目前で不安定な動きで推移していますね。
そして今週は、いつもと違い為替トレーダーにとっても売り、買い共に特に注意が必要な週です!その理由と合わせて相場解析を今回もやっていきたいと思います。
まぁいつも通り話は長くはなりますが、相場が休みの時間に余裕の有る今こそ!是非最後までお読みいただければと思います。
では先ずは、先週の動きを振り返るところから。。。
・先週25日/月曜日は欧州タイム入りからそれまでの年初来高値だった148.460を上抜け、ドル高も伴って1時間足20SMAのサポートを受けながら順調に上昇して行くところから始まりました。
・火曜日も同じく欧州タイムからのドル高を伴った上昇で、前日の高値を更新する動きもみられ、浅く押しながらも安値を切り上げていきながら上昇継続。
・水曜日は東京時間10時には一時下落するような動きもみられましたが、ここでもやはり押し目となり、常に1H20SMAの下からの買い支えが入る形になりながら上昇継続、欧州タイム後からNYタイム引けにかけて、翌28日のAM3時には先週までの年初来高値となった149.708を付けました。前の週の金曜日から見て4日連続で約2.2円の上昇でした。
・木曜日の高値を付けて以降は、1時間足20SMAのサポートも受けなくなり、短期間の上昇の波が一巡。翌日29日/金曜日の朝までじわじわと高値を切り下げながら下落しました。
・金曜日はついに予想していた急落が発生し、14時の時点で4時間足20SMAを実体下抜けしてからは更に安値を割っていき、市場に溜まっていたであろうロングのロスカットを巻き込んで一時148.526まで大きく下落。(私のチャートで見た場合での値)
ただ、そこからはこれも私の予想通り急反発で、最終的には下落前の値まで全戻しとなりました。
※(先週のドル円展望で書いてある急落時の押し目買いについての記事や、実際に下落中も解析をSNSでもリアルタイムに発信していたので、そちらも見ていた方は状況が分かっていたと思います。)
上記の様に、{先週のドル円の動きと連動して継続しているドル高の動きに合わせ、日銀の現状は口先介入だけだった事、未だに円安継続、結果的に週足は陽線で確定し、急落前の値付近まで全戻ししている事実が現状}のドル円なので、普通に考えれば先週の下落はファンダ的な下落要因も多少はあったものの、中身的には主にテクニカル的な売りと利益確定の売りが多く混在しており、最終的なドル全戻しを考えればやはり、ただのテクニカル的な押し目になっている可能性が高く、先週からの上昇の波はまだ継続中である可能性も高いと見て良いはずです。
しかし、今回私が危惧しているのはもっと他の視点から見た所に有ります。
問題はここから説明していく、【市場心理】についてです。
先週も少しだけ市場心理について説明しましたが、ざっくり言えばそれはファンダでもテクニカルでもない「人間の気持ち的な部分」を指しています。
なぜこれを警戒しなければいけないのかと言うと、皆さんももう耳にしているかもしれませんが、今アメリカでは次期の政府機関を運用する為の予算案が未だに決議されていません。
恐らく、「米政府機関閉鎖」というワードがネット上に出ているはずです。
これが何かというと、アメリカは年毎に10月から新しい会計年度が始まります。
アメリカはその新たな会計年度の予算案をめぐって協議されてきていますが、色々と理由が有ってその中の「つなぎ予算」がまだ確定していません。
実は、それが本来決めなければならない期日が、10月1日までなのです。
少しややこしいですが、今この記事を書いている時間で言えば日本時間で見るとすでに10月1日になっているのですが、アメリカ目線で9月30日から日付が変わる刻までが30日と考えておくとして、アメリカでは昨日の29日時点ではそれが否決されていて、未解決のまま今はまだ9月30日になってしまっているという事になります。つまり、今日中に可決させないと明日の10月1日以降政府機関の一部が閉鎖されるかも!というニュースが現在流れています。
これが為替にどう影響するのかは、実際の所まだ私自身にもよく分かりませんが、多分それは皆さんも同じ事と思います。
ただ、今分かっている事はこれが可決されなかった場合、米政府機関の運営が滞ります。
つまりはそこで働いている人がいて、その人達に支払う人件費が一時的に払えなくなったり、遅れたりします。
それは為替相場でどう関係するかと言えば、10月1日以降の米政府が発表している経済指標の発表が出来なくなる、又は遅れてくる可能性が高くなります。(民間の機関が発表する指標などは発表されるそうです。)
因みに10月の第1週目には雇用統計やJOLTSが有ります、2週目にはCPI、PPI等の発表を控えています。これらがリアルタイムで発表されなくなる可能性が有ります。
これが今の最大の不確定要素であり、言い換えると市場心理を不安定にさせる懸念材料であると言えます。
しかも、もし可決しなかった場合、「今後いつ状況が改善するかは分からない」とアメリカメディアでは報道しています。
皆さんは、いつも見ていたアメリカの経済指標が見れなくなったら、相場の動向をどう判断しますか?テクニカルでも十分判断できると思われるかもしれませんが、それは正しく正確な時間に指標発表(ファンダの要素)があってこそです。それが出来ないかもしれないというのです。
それってかなりヤバくないですか?
更にもう一つは、アメリカ国債の格下げの可能性。
現状の金融引き締めによって起こっている米金利の上昇と伴って、政府機関閉鎖が起こったり、更に長引けば、今後更に国債価格が低下(金利の上昇)が発生しやすくなり、ドル円は金利の上昇に伴い上昇していく可能性が有ります。
一見、ドル円ロングならそれは逆に良いんじゃない?って話に思えるかもしれませんが、怖いのはそのイレギュラーな状況の中で不安定な動きが発生しやすくなるのでは?という事なのです。
以上が、米政府機関の閉鎖とは市場心理を大きく惑わす可能性のある危険性が有るという説明でした。
この様な、普段はあまり見かけないような不確定要素が、今週以降(米政府機関が閉鎖した場合に限り)気をつけておきたいことです。
長くなりましたが、明日のニュースで「無事につなぎ予算案は可決されました」。となれば今書いたことは全て忘れてよくなると思います...。
でも、テクニカル的には上値に150円付近を壁にし、今の所は高値圏にいる状況と消えない為替介入への警戒は消えていないので、状況としては先週とあまり変わりありません。
ヘッドラインを要チェックしていきながら、自分の軸の時間で見てどこでエントリーし、どこで利確し、どこで損切すれば良いのか?のTPSLをいつも以上に綿密に計画建て、明日につながるトレードをしていきましょう!!
※各チャート内の矢印は、青が上昇、赤が下落、白がその後の予想をイメージしたものです。
また解説に更新が有ればこちらに書き足していきたいと思います。
では皆さん、今週もよろしくお願いします。新たな相場でも頑張っていきましょう!